ビジネス形態の種類について知っておこう

  1. 起業=株式会社設立という先入観を捨てる
  2. 新制度を活用する方法もある

ビジネスにおいて株式会社はもっともスタンダードな組織形態です。しかしビジネスをはじめるには株式会社でなければならないというわけではありません。参考までにビジネスで活用できるほかの組織を説明しておきます。

■株式会社以外の組織の特徴を知る

《個人事業主》
起業というとどうしても会社を設立すると考えてしまいますが個人事業主は初めての起業や小規模ビジネスにはぴったりです。個人事業主は自営業者などとも呼ばれます。税務署に手続きをするだけですぐに始められるので一番簡単なビジネスをはじめる方法です。
ただし借金などのビジネス上のすべての責任は原則として個人が負うことになります。借金などはすべて自分の責任を負うことになりますのでその点は気をつけましょう。

《合同会社(日本版LLC)》
新会社法により導入された新しい組織です。原則として出資者と経営者が一致していてさらに有限責任であるにもかかわらず組織の運営が簡単なのが特徴です。
出資比率に関係なく利益を配分できるなど内部自治が自由なのもひとつの特徴です。

《有限責任任意事業組合(日本版LLP)》
平成17年に導入された制度です。この組織は組合であって法人ではありません。合同会社と同じく出資した比率に関係なく利益を配分できるなど自由度が高い組織です。
また法人ではないので法人税が適用されず構成員それぞれに課税される構成員課税(パス・スルー課税)という方法を採用しているのが大きな特徴です。

《合資・合名会社》
合資会社は無限責任社員と有限責任社員各1名以上で構成される会社です。資本金が少額で手続きも比較的簡単といえます。ただし無限責任社員は個人事業主と同じく責任をどこまでも負うことになりますのでその点に気をつけなければなりません。
一方合名会社が合資会社と同じく設立、運営が簡単なのが特徴です。合名会社は無限責任社員だけで構成されるので責任も無限責任になります。そのため設立前には十分検討してください。

《NPO(特定非営利活動法人)》
NPO法人というというボランティア団体とおもわれがちですが収益を上げることも可能です。設立にはいくつかの制限がありますが設立に手数料がかかりませんので一考の余地があるといえます。